研究室だより

研究室より 2023

〈大学院生の動向〉
今年度、大学院へは品川穣先生が社会人枠で入学しました。2022年4月現在、休学中の先生方を合わせ、15名(うち7名が女性)の大学院生が群馬大学小児科学教室に在籍しています。この数年、小児科学教室の大学院生の男女比はほぼ等しいまま推移しており、性別問わず数多くの医師が研究者としてのキャリアも選択され研究成果をあげています。
品川先生は、群馬大学遺伝発達行動学講座にて「FOXG1症候群モデルマウスにおけるミトコンドリア機能の解明」に関する研究を開始されています。臨床研究棟4階の企画室には変わらず矢島千景先生(腎臓学)、山﨑陽子先生(腎臓学)、荒川直哉先生(呼吸器アレルギー学、基礎神経学)、西澤拓哉先生(消化器学)、西田豊先生が机を置いています。西田先生は、酸化ストレスによるMUC5ACの発現における自然免疫系の関わりの研究をまとめられ、近日中に学位審査の予定です。研究室では沢山の笑いやお菓子のあるくつろいだ雰囲気のなか、分子生物学的手法や顕微鏡を用いた形態学的手法を駆使した基礎研究をしています。田部井容子先生と島田正晴先生は、群馬大学生体調節研究所で内分泌代謝学の研究を、中林洋介先生と泉理恵さん、奥野はるな先生、石北悦子先生は社会人枠でそれぞれ小児救急、精神、小児血液腫瘍学、小児血液腫瘍学の研究に継続して取り組んでいます。
また、2022年度は内分泌代謝グループの大澤好充先生が、「The frequencies of very long-chain acyl-CoA dehydrogenase deficiency genetic variants in Japanhave changed since the implementation of expanded newborn screening:新生児スクリーニング開始以後の日本における極長鎖アシルCoA脱水素酵素欠損症の遺伝子型の変化」の研究で学位を取得しました。おめでとうございます!

〈教室の研究活動について〉
Research Conference(RC)と留学報告会は火曜日昼または夜、学位取得記念講演は火曜日夜に開催しています。COVID-19予防のために始めたweb配信を活かし、現在も原則ハイブリット形式にて行っております。多くの医師や医学部生が医学研究や留学話に触れ、キャリアプランを描くための一助となればと考えています。
研究室スタッフでは、引き続き技術補佐員の石井清絵さんがお一人で患者検体の処理や保存をはじめ、実験補助や研究室の管理などを行って下さっています。日々診療や研究に専念できるのは石井さんの支えがあってのことで心より感謝申し上げます。

群馬大学大学院小児科学教室では、小児医療や小児保健の幅広い領域に対して多分野(呼吸器アレルギー、腎臓、内分泌代謝、神経、血液腫瘍、新生児、消化器、循環器、精神)の研究グループが、臨床研究ならびに基礎研究を行っています。グループ間の垣根を超えて協力しながら研究成果を臨床応用へと結びつけるトランスレーショナルリサーチを積極的に行い、より良い先進的な医療を提供することを志しています。さらに、グローバルな視野で活躍できる医学研究者を輩出するとともに、今後も多くの最先端の知見や研究を発信することを目標にしております。

群馬大学大学院小児科学研究室 主任 八木久子

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