研究室だより

研究室より 2024

〈大学院生の動向〉
今年度、群馬大学大学院医学系研究科小児科学分野には社会人枠で入学した大谷祐介先生を含む14名の大学院生が在籍しています。その中には女性が7名おり、性別に関係なく多くの医師が研究者としてのキャリアも築き、優れた研究成果をあげています。
大谷先生は、昨年卒業した西田豊先生の研究テーマを発展させ研究に取り組んでいます。臨床研究棟4階の研究室では、矢島千景先生(腎臓学)、山﨑陽子先生(腎臓学)、荒川直哉先生(基礎神経学と呼吸器アレルギー学)が和やかな雰囲気の中で分子生物学的手法や顕微鏡を用いた形態学的手法を駆使した基礎研究に打ち込んでいます。西澤拓哉先生は社会人枠に変更し、大学病棟業務と並行して炎症性腸疾患の疫学調査を進めています。一方、奥野はるな先生は、病態病理学分野で小児脳腫瘍に関する研究に専念しています。田部井容子先生と島田正晴先生は生体調節研究所で内分泌代謝学の研究を行い、泉理恵さんと石北悦子先生は社会人枠でそれぞれ精神学と小児血液腫瘍学の研究を続けています。彼らの研究は医学の未来を切り開く上で重要な役割を果たしており、その熱意にはただ感嘆するばかりです。
また、2023年度は呼吸器アレルギーグループの西田先生が、「Oxidative stress induces MUC5AC expression through mitochondrial damage-dependent STING signaling in human bronchial epithelial cells: ヒト気道上皮細胞における酸化ストレスによるミトコンドリア障害依存性STINGシグナルを介した MUC5AC 発現の誘導」に関する研究で学位を取得しました。おめでとうございます!

〈教室の研究活動〉
Research Conference(RC)と留学報告会は火曜日昼または夜に開催され、学位取得記念講演は火曜日夜に行っています。多くの医師や医学部生が医学研究ならびに留学の経験に触れ、将来のキャリアプランを築く上で大変貴重な機会となっています。
研究室スタッフでは、技術補佐員の石井清絵さんが患者検体の処理や保存、実験補助、研究室の管理などを一人で担当しています。石井さんの支援により、私たちは日々の診療や研究に専念することができ、心より感謝しています。
私たちの教室では、小児医療や小児保健の幅広い領域に対して多分野の研究グループ(呼吸器アレルギー、腎臓、内分泌代謝、神経、血液腫瘍、新生児、消化器、循環器、精神)が、臨床研究ならびに基礎研究を行っています。グループ間の垣根を超えて協力しながら研究成果を臨床応用へと結びつけるトランスレーショナルリサーチを積極的に推進しています。さらに、グローバルな視野で活躍できる医学研究者を輩出するとともに、今後も多くの最先端の知見や研究を発信することを目標にしています。
同窓会の諸先生方や医会員の皆様のご協力に深く感謝しております。今後も変わらぬご支援、ご指導ご鞭撻を何卒よろしくお願い申し上げます。

八木久子(H12卒)

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