男女協働参画

当院にはワークライフ支援プログラムという制度があり、フルタイム勤務が難しい医師のサポート体制があります。小児科6年目の私が利用者の一人としてこのプログラムをご紹介します。

●ワークライフ支援プログラムについて

近年女性医師が増加し、現在医師全体の20%強、新規国家試験合格者の約1/3が女性となりました。特に女性医師の割合が多い小児科では、出産、育児を経た女性医師の復職が人員確保上で重要な課題の一つです。この制度は出産・育児・介護等で臨床現場を離れた医師の復職をサポートしてくれます。個人の希望と診療科と話し合いの上で労働時間、曜日などを設定できます。女性だけでなく男性医師も利用可能です。労働条件や処遇の詳細は大学ホームページをご覧ください。

https://mec.dept.showa.gunma-u.ac.jp/mes/program.html

●小児科での利用現状

現在小児科では5-10人程度の女性医師がこの制度を利用して勤務しています。主として産休・育休明け、3歳未満の子を持つ医師が利用可能です。大学病院で週20-30時間程度の日中勤務を行い、必要時に他病院の外来等も担当しています。
私も第1子出産後この制度を利用して復職し、現在2人の子育てをしながら働いています。1人目の時は産後7ヶ月での復帰でしたが、当プログラムの利用で時短勤務にさせていただいたこと、勤務中の授乳も可能な院内保育所(ゆめのこ保育園)があったことで、無理せず仕事に戻ることができました。また小児科研修2年目の時の出産でしたが、その後のキャリアアップも上級医の先生方にサポートしていただいています。

●今後の課題

復職支援の制度ですから、いずれは常勤に戻ることが理想です。しかし、子育て中は日直・当直を含めた常勤に戻るのが難しい場合も多くあります。すべての医師が希望通りに働けることが理想ではありますが、それだけでは診療体制は維持できません。特に女性医師の割合が多い小児科では考えていかなければならない課題です。家庭の状況やワークライフバランスの考え方は様々であり、それぞれがお互いの働き方を尊重し、助け合いながら仕事をしていくことが大切かもしれません。

●最後に

女性医師にとって、キャリアアップと結婚、出産、子育ての時期が重なることはさけられない問題です。しかし、出産後でも自分のやる気次第で個人のペースに合わせたキャリアアップは可能です(私はまだまだこれからですが、当院小児科ではたくさんの子育て中の女性医師が活躍しています)。ワークライフ支援プログラムはそれをサポートしてくれる制度です。
未来ある医学生、若手医師の皆さんの入局をお待ちしています!

ページトップへ