研究室だより

研究室より 2021

群馬大学大学院小児科学教室では、小児医療や小児保健の幅広い領域に対して多分野(呼吸器アレルギー、腎臓、内分泌代謝、神経、血液腫瘍、新生児、消化器、循環器、精神)の研究グループが、臨床研究ならびに基礎研究を行っています。グループ間の垣根を超えて協力し実験技術などを共有し、教室全体で小児難治疾患の病態解明や新規診断・治療法の開発を目指しています。

<学位取得・研究留学について>
2021年度は2人の医師が大学院へ入学し、8月現在、13名(うち6名が女性)の大学院生が在籍しております。研究室では沢山の笑いやお菓子のあるくつろいだ雰囲気のなか、分子生物学的手法や顕微鏡を用いた形態学的手法を駆使した基礎研究をしています。国内外から研究留学生を受け入れている一方で、当教室からの研究留学も推進し、最新の医学研究の知識や技術を習得できるよう努めています。近年では、St. Jude Children’s Research Hospital(血液腫瘍学)や島根大学(代謝学)へ研究留学をした医師がいます。
また、昨年度は当教室の新生児、循環器、消化器、基礎神経の異なる分野の4人の大学院生に加え、新潟大学から呼吸器アレルギー学の研究留学に来た大学院生が医学博士の学位を取得し、着実に研究活動が結実しています。
【2021年度、大学院生が行っている主な基礎研究】
・ 神経発達障害の病因解明を目指したクロマチンの3次元構造解析
・ ヒト気道上皮細胞における酸化ストレスによるムチン産生誘導の自然免疫分子機構の解明
・ 新生児・乳児消化管アレルギーの診断、病態解明に資するバイオマーカーの探索
・ 新規末梢血アレルゲン検査法の確立
・ ポドサイト細胞生物学によるネフローゼ症候群の病因解明
・ 微小変化型ネフローゼ症候群の発症にノンコーディングRNA886は関与するか?
・ VLCAD欠損症の体温管理における基礎的検討
・ 日本人VLCAD欠損症患者における拡大新生児スクリーニング前後の遺伝子変化
・ グルカゴン分泌促進を介した代謝改善作用の検証

<教室の研究活動について>
月1-2回、大学院生または研究グループが研究の進捗や成果を発表するResearch Conferenceを開催しています。学生や若手の医師が医学研究に触れ、キャリアプランを描くための一助となればと考えています。さらに、毎年数多くの医師が研究成果を国際的な学術雑誌や学会で公表しています。研究成果が世界中の小児医療の現場へ還元され、小児疾患の診断や治療等に寄与できることを期待しています。
小児医療の発展のためには臨床と研究ともに必要と考えます。当教室では研究成果を臨床応用へと結びつけるトランスレーショナルリサーチを積極的に行い、より良い先進的な医療を提供することを志しています。さらに、グローバルな視野で活躍できる医学研究者を輩出するとともに、今後も多くの最先端の知見や研究を発信することを目標にしております。
小児疾患の病態を基礎から学んで、臨床に還元できる医学研究を一緒に始めませんか?

群馬大学大学院小児科学研究室 主任 八木久子

分子病態実験室:Western blottingやPCR検査の様子

細胞再生実験室:培地交換の様子

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